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なぜ認知的不協和は起こる?4つの例から考える

認知的不協和 例

人は矛盾を感じたときに不快感を覚えます。そしてその矛盾を解消するために行動し納得しようとする心理過程を認知的不協和といいます。アメリカの心理学者レオン・フェスティンガー(Leon Festinger)によって提唱されました。認知的不協和は人の行動に繋がるので、うまく活用すれば広告やPRをより効果的なものにできます。

そこで、3つの事例を通して、どうしたら認知的不協和が起こるのか、考えてみましょう。

事例の紹介の前に、認知的不協和についてもう少し詳しく説明したいと思います。
前述の通り、認知的不協和とは人間が自分自身の心の中に生じた矛盾を解消しようとする心理作用です。
心理学では自己や自己をとりまく環境に関する意見・信念・行動などを「認知」と呼びますが、認知的不協和理論では、その認知要素の間に何らかの矛盾が生じた場合を「不協和状態」と呼びます。

不協和状態がおきた時、人間は不快な緊張状態になります。「何か気持ち悪い」「スッキリしない」という気分を感じた経験があるのではないでしょうか。
その状態を回避するために、認知的要素の一方を変化させたり、新たな要素を加えたりして、認知的不協和を低減させようとするのです。

1.喫煙者が抱える認知的不協和

喫煙すると肺がんになるリスクが高くなるといわれています。それをわかっていながらタバコを吸っているので、喫煙者は当然ながら矛盾を抱え不快になります。「禁煙」が矛盾を取り除く最も効果的な方法なのですが、タバコを止めるのは困難です。

ですが、不快な状態が長く続くことに耐えられないので、何とかしてその矛盾を低減しようとします。そこで「喫煙しても長生きする人はいる」「交通事故の方が死亡率は高い」といった新しい考えを追加することで、不快感を排除しようとするのです。

2.商品購入後の認知的不協和

商品を買った後に「購入した商品よりも、もっと良い商品があったかもしれない」と思うことってありますよね。このような気持ちは「この商品は良いから購入した」という考えと不協和を起こします。そのため、他の人が同じ商品を持っているのを見て「自分が購入した商品は他の人も使っている。だから良い商品なのだ」と思うことで安心しようとしたり、購入後にも商品の良さがわかる情報を得て納得しようとしたりします。そのため、企業は購買者が「買ってよかった」と思えるメッセージを発信することが有効だといわれており、認知的不協和が低減すると購買者は満足します。そして、満足した購買者は口コミやリピートをするかもしれないと考えられています。

また、高額な海外ブランドの服などを「趣味が悪い」「日本人の体格に合わない」と考えることは、手が届かないことで起きる認知的不協和を和らげようとする行為です。

3.楽してできる方法の認知的不協和

例えば「普通のサラリーマンが楽して月100万円稼ぐ投資法」というキャッチコピーは矛盾を含んでいます。楽をして月100万円稼ぐのは一般的には難しい。「なぜそうなるのだろう」と思ってもらうことで記憶に残るキャッチコピーとなっています。

他にも、ダイエット本のタイトルが「1日5食!しっかり食べてスッキリ痩せるダイエット法」であれば、5食も食べるのになぜ痩せることができるのだろうと思わせることができます。疑問を解決するためにページをめくって中を確認してもらえる可能性が高まります。

4.恋愛の認知的不協和

恋愛でよく言われる「尽くすタイプ」は、認知的不協和の典型例と言ってよいでしょう。
例えば「恋人にお金を貸して欲しいと頼まれ、断りきれず貸した」としましょう。その時に「本当はお金を貸したくなかった」という気持ちがあったとします。すると、「貸したくなかったのに貸してしまった」という気持ちと行動との矛盾を解消するために、「恋人を愛しているのだからしかたがない」という形で正当化してしまいます。
この認知的不協和による正当化に裏づけられ、尽くす行動がエスカレートしていくと、多額の金品を貢いでしまうといったケースにもつながります。
レベルの差はあっても、恋人の理不尽な要求に従ったり、お金や物を貢いだりする話、実は珍しくないですよね? 心当たりがある方は気をつけてみるとよいかもしれません。
恋愛のマニュアル本などでは、認知的不協和を利用した「意中の相手に手のかかる頼みごとをして気を惹く」というテクニックが紹介されています。

さて、認知的不協和をマーケティングに活かすにはどうしたら良いのでしょう。
これまでにお伝えした通り、認知的不協和は、自分の中で生じた矛盾を解消しようする心理から生まれる行動や感情です。認知的不協和を活用すれば、人は通常では受け入れがたいことでも「そうなのか」と納得してしまう可能性があり、それほど興味の無かった商品にも関心を持つようになるかもしれません。どちらかと言うと、ネガティブな印象を持たれがちな商品ほど、認知的不協和は重要なキーワードであると考えられます。

認知的不協和を意識したコピーライティングの例を挙げてみましょう。
例1)どんなに食べても痩せられます。
  あり得ない内容と認識されているので、認知的不協和が生じ、消費者はこのコピーを信用する可能性は低いでしょう。
例2)○○(商品名)を飲めば、運動も、食事制限もなしで痩せられます。
  後半の「運動も、食事制限もなしで痩せられます」という部分を、肯定する根拠として「○○(商品名)」に信頼を寄せる人が出る可能性があります。

認知的不協和は、自分の考えや行動が矛盾しているときに起きる心理状態。「ほしいものが手に入らない」「好きな人にふられた」「買い物に失敗した」など、誰もが日常的に起きている心理状態だといえます。

広告やPRを作る際は、認知的不協和をうまく活用してみてはいかがでしょうか?

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